生物にとっては「自分とは異なる生物」が「好んで食べている物」よりも
「自分と同じ生物」が「好んで食べている物」の方が自分にとっても良い食べ物になる可能性が高く、
「自分とは異なる生物」が「危険を感じて逃げている存在」よりも
「自分と同じ生物」が「危険を感じて逃げている存在」の方が自分にとっても危険な存在になる可能性が高い。
その為、感覚器や神経回路が一定クオリティ以上(視覚における同種族の判断ができる)の生物は同種族他者の対象に対する反応を対象の有益性や危険性の推測材料とするようになったと考えられます。
これを「反応利用」と言います。
反応利用 = より自分にとって重要な生物の反応を有益性・危険性の推測(判断)材料とする
たとえば、ペンギンは他のペンギンに付いていき、その行動や変化を観察することで自分の生存に役立てています。
同様に、人間も他人の反応を観察して物事の良し悪しを推測します。
たとえば、周りの人が一斉にどこかを見ると、自分も気になって見てしまいます。
たとえば、行列が長いレストランは、お客さんがいないレストランよりも良いんじゃないかと感じます。(事実と行列は無関係)
たとえば、お金や宝石に価値があるのは、他の人がお金や宝石に価値があると思っているからです。(自然界においては紙や石であり、ただの物質の一種類に過ぎない)
仕組み
○に対する他人の状態の変化や反応や行動を見て、○の有益性や危険性を推測する
他人:○に対して有益的条件反応・快感取得予測反応・快感取不予測反応を示す × 反応の度合い ⇒ 自分:○を反応の度合いくらい有益だと認識する
他人:○に対して危険的条件反応・不快被受予測反応を示す × 反応の度合い ⇒ 自分:○を反応の度合いくらい危険だと認識する
・有益危険の関連付け:他人の好きなものを好きになりやすく、他人の嫌いなものを嫌いになりやすい
他人が良い反応を示しているもの ⇒ 情報:対象 + 情報:快感・有益 ⇒ 好きになりやすい(一例:芸能人など)
他人が悪い反応を示しているもの ⇒ 情報:対象 + 情報:不快・危険 ⇒ 嫌いになりやすい(一例:虫など)
・有益危険の強度:他人の反応が強いほど注意を向けやすい
他人が注意を向けているもの、他人が気になっていること、他人が驚いている対象などが気になってしまう
・他人の影響度の高さ
有益性の高さ ⇒ 好きな人間の影響を受けやすい(好きな親、友達、好きな異性、好きな芸能人など)
受ける回数 ⇒ よく接する(見る)相手の影響を受けやすい(親、友達、好きな恋人、好きな芸能人など)
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