「あの人はなぜそうするのか?」
あなたは誰かに嫌味を言われたり、いじわるをされたり、中傷されたり、暴力をふるわれたり、騙されるなど、他人に嫌な気持ちにされたことがあるかもしれません。
また、他人の非常識な行動を見たり、矛盾したことを聞いたり、嘘をついていると気付いたり、自分勝手に振舞っていると感じたりして、嫌な気持ちになったこともあると思います。
もっと身近な問題で言えば、父親の言い方が嫌だったり、母親の料理や洗濯の仕方が気になったり、兄弟を見て羨ましいと感じたり、友達の連絡の仕方に不満があったりするかもしれません。
また、同僚をずるいと感じたり、上司の接し方が嫌だったり、部下の仕事に対する姿勢が気に入らないという場合もあるでしょう。
もしこれらの問題を解決することができたら、あなたはより幸せになれるのではないでしょうか。
世界中の人々がこれらの正しい対処法を知ることで、犯罪に走る人や自殺する人を無くし、笑顔があふれる世の中にすることができるかもしれません。
私はあなたを、そして世界中の人々を幸せにしたいと思っています。
今から「それらの問題がなぜ起こるのか?」「どうすれば解決することができるのか?」について話したいと思いますので、是非この記事を読んであなたの問題を解決する為のヒントにしてみてください。
簡単なご挨拶
このサイトを訪れて頂き誠にありがとうございます。
私は人間の行動の仕組みと恋愛について研究しているFukagawaKazuhiroと申します。
このサイトでは世の中が少しでも良くなるように願い、私の研究成果である人間の行動原理や意思決定の仕組みについて解明した理論の一部を無償で公開しています。
わかりやすく言えば、このサイトを見ることであの人の「なぜ?」を知ることができると思います。
もしあなたが人間関係において問題を抱えているのであれば、その問題の解決のヒントがこのサイトのどこかにきっとあるはずです。
是非、このサイトを活用してあなたの人生をより素晴らしいものにしてください。
この理論の数々があなたの助けになりましたら幸いです。
全ての人は自分なりに考えて一番いいと思った言動を行っている
それでは早速、問題の原因とその解決方法についてお話していきたいと思います。
まず、最初にあなたに覚えておいてほしいことは、
「全ての人は自分なりに考えて一番いいと思った言動を行っている」
ということです。
人は何か目的が発生した際、自分なりに考えて一番いいと思った方法を試みます。
(より詳しくは「認識的合理的行動」のページを参照してください)
だから、もし誰かが何かをした場合、それは
その人の持っている知識、その人のこれまでの経験、その人の現在の状況において、
「この方法がいいだろう」
と思ってしている、
ということです。
その人の行動 = その人が考えられる一番の方法
だから、他人が何かした時、他人があなたに対して何かしてきた時など、他人の行動を見て
「それはよくない」
「なんで△△するんだろう」「なんで△△してくるんだろう」
「なんで○○しないんだろう」「なんで○○してくれないんだろう」
「○○してほしいのに△△してくるのはなぜ」
などと疑問に思うことがあったとしても、
それは「あなたの視点」だからそう思うことであって、
その人には「わからない、知らない、できない、そのやり方が良いと思っている」ということなのです。
その人の行動 = ×あなたが考える一番いい方法 ○その人が考える一番の方法
そのため、もしあなたが関わっている誰かの行動に問題を感じて嫌な気持ちになった場合、
その人は自分なりに一生懸命なだけなので、
あなたが否定や批判などの攻撃的な態度で矯正や制止しようとしてしまうと、相手は自分の身を守るために余計にムキになってしまいます。
だから、あなたがその問題を解決したいと思った場合は一度感情を切り離し、
「この人は何故それをするのか?=その人なりの理由(背景)」
「どうすればその言動を変えることができるだろうか?=感情的な対応ではなく合理的な解決策」
を建設的に考えてみて下さい。
そうすればあなた自身にとってより良い結果を目指すことができるでしょう。
行動は「生まれつき」ではなく「人生経験」で決まる
この世界にはなぜ悪いことをする人がいるのでしょうか?
たとえば、暴言、批判、誹謗中傷、いじめ、パワハラ、万引き、詐欺、暴行、殺人などをする人がいますが、
彼らは何故そのようなことをするのでしょうか?
「生まれつきの性格」
なのでしょうか?
それとも
「その行動がベストだと思ってしまうその人の人生経験やその人の今の状況がある」
のでしょうか?
たとえばあなたが魚を釣ったとします。
その魚を持ち帰るとして、あなたはどうするでしょうか?
多くの人は「①水を入れたバケツに入れる」「②何も入っていないクーラーボックスに入れる」のいずれかをし、
魚の知識がある人は「③活け締めにする」「④氷の入っているクーラーボックスに入れる」という行動をするでしょう。
同じ「魚を持ち帰る」という目的に対して行動が異なりますが、その違いは何でしょうか?
たとえば、①をするか②をするかの違いとして考えられるのがどちらか片方は知っていて片方は知らない場合です。
バケツを知っていてクーラーボックスを知らなければバケツに入れるでしょうし、
親が普段釣りをしていてクーラーボックスに入れる姿を見ていればクーラーボックスに入れやすいでしょう。
けれど、中には①と②の両方の方法を知っていても①の方がいいと思ってする人と②の方がいいと思ってする人がいますよね。
この違いは何なのでしょうか?
実はこれも知識(経験)の違いで、①を選ぶ人は②よりも①の方が良いと思う知識がある(そう思う経験をしている)、②を選ぶ人は①よりも②の方が良いと思う知識がある(そう思う経験をしている)のです。
ここまでを理解できれば、人によって③や④する理由はわかりますよね。
つまり、同じく「知識(経験)」の差です。
「目的」に対して「手段(行動)」が違うのは、過去の経験によって「それしか知らなかったり」「その方が良いと思っている」から、ということなのです。
たとえば、日本人の多くは食事に箸を使い、フランス人の多くはナイフフォークを使いますが、
この違いも「生まれつき」ではなく、やはり「経験」によるものだということはご理解頂けるでしょう。
「食事」という目的に対し、過去の経験によって「それしか知らなかったり」「その方が良いと思っている」から、
日本人の多くは箸を使い、フランス人の多くはナイフフォークを使うのです。
つまり、たとえば「暴言」という行動を起こすのは、「何か=目的」に対して「それしか知らなかったり」「その方が良いと思っている」からになる、ということなのです。
性格は経験からできている
「性格」というのはその人が生まれ持っている気質というイメージがありますが、
事実は「他人から見たその人の行動パターン」であり、
前述のように行動は経験に由来する為、つまりは「性格=経験によって形成されたもの」になるのです。
たとえば、「転んで泣く子供」と「転んでも泣かない子供」がいますよね。
なぜ泣く子供と泣かない子供がいるかご存知でしょうか?
その理由を知らなければ「その子の生まれ持った性格」と間違った解釈をしてしまうかもしれません。
もちろん、事実はそうではありません。
疾患などの例外を除けば、実はその理由の多くは親の接し方にあります。
赤ちゃんが転んだ時に
「わ~!!!大丈夫!?痛かったね~!!!」
「急に走るからだよ!走っちゃダメでしょ!」
などと「大げさに反応する=強い刺激を与える」と、赤ちゃんはびっくりして泣いてしまいます。
転んだ痛みで泣くのではなく、精神的なストレス(負荷)で泣くのです。
その証拠に、大人はすべからく(子供の頃に転んで泣いていた大人でも)転んでも泣きませんよね?
包丁で指を切ってもえんえん泣いたりしませんし、ぶつかって骨折したとしてもわ~んわんと泣いたりしませんよね。
なぜなら、そもそも「身体の痛み=泣く」ではないからです。
泣くのは「嬉しい」「悲しい」「怖い」「感動」など、精神に大きな負荷がかかった時になります。
※怪我で精神に大きな負荷がかかった場合は泣きます
だから、赤ちゃんが転んだ時にあわてずおだやかに接する母親の子供は転んでも泣いたりしないのですが、
ここで重要なことは、転んだ時に親が大げさに反応してしまうと、転んだ痛みと精神的なストレスが関連付けられてしまって痛みに対して過敏になってしまう、ということです。
つまり、痛みの可能性に対してより怖がりやすくなってしまうのです。
これが、性格形成の仕組みになります。
補足しておきますが、「痛みの可能性に対してより怖がりやすくなる」のは「悪いこと」というわけではありません。
物事の良し悪しは視点や状況によって変わります。
たとえば、「痛みの可能性に対してより怖がりやすくなる」ということは
チャレンジしにくくなってスポーツなどの技能が伸びにくい可能性がありますが、
痛みを避けることで致命的な怪我をしにくく長生きする可能性が高まるという側面もあります。
あらゆる物事は視点によって善悪やメリットデメリットが変わります。
その為、子育て(子供に対する接し方)は子供に将来どういう風になってほしいのかを考えながら接していくことが大切になるのですが、
今回は子育ての仕方の話ではなく性格形成の由来の話なので割愛します。
別の例を挙げます。
たとえば、何か指摘された時に「ムキになって逆切れする人」と「素直に受け入れる人」がいますよね。
あれはなぜなのでしょうか?
これまでの話を知らなければ「ムキになって逆切れするのはそういう性格」「素直なのはそういう性格」だと、
あらかじめ(生まれつき)決まっているものであるかのように捉えてしまうかもしれません。
しかし、先ほどの話を知れば「過去の経験が関係している」ということに気付けるでしょう。
たとえば、父親、もしくは母親のどちらかが相手の指摘に対して逆切れし、それが有効だと感じる場面を見て育った子供は、
「指摘されたら逆切れすることが有効」
と思うようになってしまいます。
※これは両親に限らず、親戚や友達、学校のクラスメイトやテレビなどでそういうシーンを見たという場合も影響を受けることがあります。
それに対し、指摘されても素直に受け入れることで上手くいっている両親の元で育てば、指摘を受け入れやすくなるのです。
人間の行動 = それに対して有効(適切)だと思っている手段をとる
この話も補足しておきますが、「○の性格ならどんな場面であっても○を選択する」というわけではありません。
わかりやすく言えば、「ムキになって逆切れする人」と言ってもどんな指摘でも逆切れするわけではありませんし、
「指摘されても素直に受け入れる人」と言っても許容範囲を超えれば逆切れする可能性はあります。
全ての物事は前提となる条件に合わせて変化するのです。
もう1つ別の例を挙げます。
食事の前に「手を洗う人」と「手を洗わない人」がいますよね。
なぜなのでしょうか?
すでに2つの前例からその理由になんとなく気付いているかもしれませんが、
「手を洗う人」はたとえば、「母に食事前には必ず手洗いを促されて育った」「友達が食事前に手を洗っていてそれを見て真似するようになった」「小学校で給食前に必ず全員で手洗いをする時間があって習慣化した」「調理実習の際に手洗いを先生に褒められた」など、必ず「手を洗うという行動が身に付くだけの経験をした」人であり、
「手を洗わない人」は「手を洗うという行動が身に付く経験をしていなかった」り、逆に「手を洗わないという行動が身に付く経験をした」人になるのです。
人間の行動 = それに対して有効(適切)だと思っている手段をとる = その手段を有効(適切)だと思うのはそういう経験をしているから
その行動は経験からきている
さて、ここまでの話から
「性格(反応や行動の仕方)」は「これまでの経験の影響を受けて形成されている」
ということをご理解頂けたと思います。
つまり、「行動(性格)は経験から導き出されている」ということなのです。
人が行動を行うのは「目的」を達成する為になるのですが、
その目的を達成する方法を「過去の経験」から導き出します。
たとえば、子供は「いたずら」をしたりしますが、
これは生まれつきの行動ではなく、
たとえば「誰かに注目されたい」「相手との力関係をはっきりさせたい」「相手の反応を見て楽しみたい」など、何らかの「目的」があり、
その目的を達成する上で過去の経験から「いたずら」という行動が有効だと考えているから、ということになります。
①目的 ⇒ ②過去の経験から最適な達成方法を推測 ⇒ ③行動「いたずら」
たとえば「目的:誰かに注目されたい」から「方法:いたずら」をするという場合、
他者の視点で考えれば、
親に良い意味で注目されたいなら「家を綺麗に掃除する」という方法もありますし、
友達に注目されたいなら「学年で一番の成績をとる」という方法もありますし、
目立ちたいなら「ブランドの服を着る」という方法もありますし、
世間に注目されたいなら「家に火をつけて燃やす」という方法もあるでしょう。
しかし、その子供が「いたずら」によってその目的を達成しようとしているということは、
言い換えれば、それ以外の方法が「わからない、知らない、できない、他と比べてそのやり方が良いと思っている」ということでもあります。
一例として、いたずらをするその子供は
「家を綺麗に掃除」したことがあるけれど母親は褒めてくれなかったのかもしれませんし、
「学年で一番の成績をとる」ことは勉強が苦手で難しいのかもしれませんし、
「ブランドの服を着る」ことは知らないのかもしれませんし、
「家に火をつけて燃やす」とは思いつかないのかもしれません。
実例として、
「家を綺麗に掃除」して母親によく褒めてもらった子供は母親に注目されるためによく掃除するようになる可能性が高まりますし、
勉強が好きで良い成績をとれる子供は「学年で一番の成績をとる」ことで注目を集めようとする可能性が高まりますし、
家が裕福で「ブランドの服を着る」ことで注目を集めてきた子供はいたずらよりもプレゼントによって注目を集めようとする可能性が高まりますし、
子供が家に火を付けて両親が困ったというニュースを見た子供は、両親を困らせるために「家に火をつけて燃やす」可能性が高まるでしょう。
このように、その人の「その行動」は必ず「過去の経験が影響している」ということなのです。
状況を変えることで行動を変えることができる
行動は「過去の経験」から導き出されるのですが、どの経験を選ぶのかの基準になっているのが「現在の状況」になります。
その為、状況を変えることでも行動を変えることが可能になります。
たとえば、子供が母親の注目を集めたくて「壁に落書きする」といういたずらをする場合、
母親が子供に注目すれば子供はいたずらをする必要がなくなりますし、
そこに落書きする為のペンや壁がなければ壁に落書きするといういたずらができませんし、
そこに大きな音が鳴るおもちゃがあれば、壁に落書きするよりも簡単な大きな音が鳴るおもちゃを使っていたずらしようとするかもしれません。
つまり、状況を変えることで「壁に落書きする」といういたずらを阻止することができる、ということです。
身近な例で言えば、お祭りの屋台を思い出してください。
世の中には(過去の経験から)ゴミをポイ捨てする人がいますが、
たとえばゴミ箱を設置すれば多くの人はポイ捨てよりゴミ箱に入れるという行動を選択しやすくなるでしょうし、
それがゴミではなく記念品という認識になればポイ捨てせずに持ち帰ろうとするでしょうし、
ポイ捨てを監視する警備員やポイ捨てに対する罰金を設定すればポイ捨てという行動を選択しにくくなるでしょうし、
屋台側がゴミが出ないような商品にすればポイ捨て自体を無くすこともできます。
これはたとえば暴言なども同じで、暴言ができない状況、暴言をしなくてもいい状況を作ることで、
暴言を無くすことができる、ということになるのです。
行動の仕組み
ここまでを整理すると、
「人は何か目的(α)が発生した際、これまでの経験(β)とその時の状況(γ)を踏まえて、適切と感じた行動(Δ)を起こす」
※生物学的には判断材料βは「過去に収集した情報」、判断材料γは「現在受けている情報」になる
ということであり、
「その行動(Δの理由)」は「その人の目的(α)」と「その人の経験(β)」と「その人の状況(γ)」が関係している
ということなのです。
行動(Δ) = 目的(α) × 経験(β) × 状況(γ)
そのため、たとえばその人が「悪いこと(Δ)」をするのは、その人の「目的(α)」と「過去の経験(β)」と「その人の今の状況(γ)」に理由があり、
「目的(α)」と「経験(β)」と「状況(γ)」のいずれかを変えることでその人の「行動(Δ)」を変えることができる、ということになるのです。
ということなのです。
行動(Δ) = 目的(α) × 経験(β) × 状況(γ)
⇒ 「目的(α)」「経験(β)」「状況(γ)」のいずれかを変えれば「行動(Δ)」は変わる
問題の解決方法
それでは、人間関係の問題と解決の方法についてより具体的に解説したいと思います。
今回は一般的な問題の代表例として、職場のパワハラの問題を取り上げます。
よくあるケースとしてファイルや丸めたポスターで頭を叩いたりする人がいますよね。
これはたとえば
「目的α:部下が仕事を理解できていない時に理解させたい」
に対し、
「行動Δ:ファイルや丸めたポスターで頭を叩く」
が最適だと思っているということになります。
※この目的や行動はあくまで一例です。自分に応用する場合は目的や行動を自分の状況に当てはめて考えて下さい
これを変える方法の一例としては、
「目的(α)」を変える
・コイツは仕事は理解できていると思わせる(たとえば理解不足ではなく経験不足や能力不足で仕事ができないと思わせるなど)
・コイツに仕事を理解させる必要がないと思わせる(別の仕事を受け持つなど)
・コイツは仕事を理解できたと思わせる(怒られ始めた時に上司が納得できるだけの返答を行う)
「経験(β)」を変える
・何もない時にその上司に仕事の方法を相談し、その後に良い仕事をすることで「落ち着いて教えた時は良い仕事をしてくれる」と思わせる
・上司が珍しく褒めてくれたタイミングで「ありがとうございます!○○さんが褒めてくれた時はめっちゃ仕事が捗ります!」と言っておく
・叩かれた時は毎回必ずわざとよりひどい失敗をする
・叩かれた次の日はわざと仕事を休んで精神科でノイローゼ診断書をもらって提出する
「状況(γ)」を変える
・ファイルやポスターで叩かれるならファイルやポスターがない場所で報告する
・人前だと叩かれないなら人前で書類を提出する
・社長の前だと叩かれないなら社長のいる時に上司に報告する
などが考えられるでしょう。
おわりに
最後までお読み頂きありがとうございました。
いかがだったでしょうか?
今回は人間の行動の理由とその対策方法について解説しました。
もしあなたが対人関係で問題を抱えているなら、上記の理論を自分に適用して解決方法を模索してみてください。
あなたの人生がより素晴らしいものになるよう願っています。
FukagawaKazuhiro